子供の貧困について
近年の問題となっているのが、子供の貧困です。
この問題は、
「必要最低限の生活基準が満たされておらず、心身の維持が難しい状態である絶対的貧困にある、またはその国の貧困線以下の所得で暮らす17歳以下の子供の存在及び生活状況」
のことをいいます。
非正規雇用で働くシングルマザーや、家族が働けなることで生活保護を受けている、離婚した際に分かれた父親が養育費を払わないなど問題によって引き起こされます。
日本における子供の貧困は、外見では見分けることができないというのが実情です。
ファストファッションがあれば十分におしゃれをすることができ、100円ショップを活用すれば中学生などでも十分にメイクをすることができます。
安いファストフードも多いため、お小遣いがなくても友達と食事に行くことも可能です。
スマートフォンは、親が遅くまで働いていれば連絡ツールとして必須のため持っていることが多く、見た目には経済的に問題のない普通の家庭の子と変わりがないようになっています。
また、見た目だけでも引け目を感じるような生活はさせたくない、という親心もあります。
アルバイトを強いられる子供もいる
ただし、見た目はどうにかなりますが、習い事や塾などに行かせることは難しく、高校なども私立ではなく公立にいくことや、高校に入ったらアルバイトをすることを決めているケースも多いとされています。
高校に入ったものの、生活のためにはアルバイトをしなくてはならない子もいます。
そんな子は友達とも遊べず、勉強時間の確保が難しいため勉強についていけなくなり、結果せっかく高校に入学したとしても学校に行く意味を見出せず、中退してしまうこともあります。
するとアルバイトを転々として、学歴もキャリアも身につけられず、貧困から抜け出せない状況になってしまうのです。
その状況を防ぐ対策も行われています。
義務教育段階での就学援助や一人親家庭への学習支援、地域による学習支援や学力課題解消のための教員定数の加配、高校では就学支援金や高校生の奨学給付金制度などを確立しています。
また、大学や専門学校では奨学金や背授業料の免除なども行われています。
その他、学習面ばかりではなく日本ユニセフなどによる生活支援や親の就労支援など親自体に対しても支援が行われています。
一人親家庭ですと、どうしても親が一人で悩みを抱えがちになってしまいます。
それを防ぐための相談窓口なども設けられているため、それらを活用することが生活を楽にするなどにつながっていき、子供が学べる環境作りにつながります。